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チャッピー萌え:『チャッピー』の感想

今頃チャッピーの感想です。ツイッターを始めてから本当にブログの更新が少なくなってしまいました。みんな両立してるのかな、なかなか難しい状況です。
皆さんは、ニール・ブロムガンプ監督の作品にどんな印象を持ってますか?
監督の作品には決して明るい未来世界は登場しません。テクノロジーが進みこそすれ、一方では、社会システムが崩壊し公害と環境破壊が蔓延する破滅的世界が主立った舞台となります。このような世界観をもった作品は多く存在します。ディストピアと呼ばれるものです。代表作には『ブレードランナー』があげられます。『マットリックス』もディストピア映画です。
監督の作品は南アフリカを舞台にしたものが多く、今現在の南アフリカも映画のような混沌とした状況で、異なる人種間での争いや貧困や飢えに苦しむ人が絶えません。そんな地で生まれ育ったからなのか映画には非常に説得力がある。
監督が描くそんな世界観が好きと言う人もいるでしょう。そして監督のもう一つの特徴、それがメカです。日本のロボットアニメが好きだと公言するだけあって登場するメカやロボットはそれを意識したようなデザインになっています。はっきりいって中二病的デザインですね。二足歩行ロボのデザインは断然これがカッコいいぜ!こんなパワードスーツを身につけたい!そんな会話を喜んで出来るような人が好むメカがたくさん登場します。
そんな監督作が好きと言う人もいるでしょう。
つまり結論づけると、監督の作品は実にマニアックだと言うことです。故に興行面では良い方に結びつかない。低予算で製作されたデビュー作の『第九地区』は、かつてなかったタイプのディストピア世界と衝撃性の高いストーリーと相まって結果的に興行面で成功を収めました。そのヒットを受けて莫大な制作費を託されて作った二作目の『エリジウム』でしたが、こちらは期待されたほどの結果は残せませんでした。ストーリーの面白みの差こそあれ、この結果は当然のようにも思います。別に特別つまらないわけではない、前にも説明したようにSFファンなら歓迎されるタイプの映画のはずです。それです、その一定のファン層にしか支持を受けなかったのが最大の敗因です。しかもグロシーンも挿入されるという、やっぱりその筋のファンなら大歓迎と言う内容です。世紀末SF、ロボット、グロ、こんなマニアックな作品が一般受けするはずがない。
そして次に作られたのが最近日本でも公開された『チャッピー』です。アメリカで公開される前の最初の予告を見ると明らかに監督のこれまでの作風と違っていました。その印象を一言で言うなら「心が暖まる映画」です。
意識を持つようになったロボットが、最初は怯えながらも人との繋がりで少しずつ人間らしさを身につけ家族になっていく。
次の作品のタイトルがチャッピーになると聞いた時から違和感を感じていましたが、予告を見てそこで初めてその違和感の正体をしりました。ここで思いました、なるほど、路線変更をしてきたなと。ハートフルな作品で一般層にもアピールしようといった考えです。またチャッピーが本当に可愛い。ロボットオタク達の心を掴むと同時に女性客をも虜にする。チャッピーにはそれほどの可愛さが備わっているのだ。
しかし続く第二弾の予告を見て驚きます。なんとゴリゴリのハードSFバトルアクションに変わってるではないか!
実はそっち路線だったの?!自分的には以前となんら変わらない監督の趣味に喜びはしましたが、監督と映画会社の真意がさっぱり掴み兼ねます。いったい本当はどっちなのか。
そして遂に公開の日がやってきました。疑問の答えは果たしてどっちなのか。
結果を言うと、監督のこれまでの路線と新たなハートフル路線がバランスよく融合した今までの作品のなかでも最も見やすい作品でした。どちらの路線も非常によくできた話しです。グロも一カ所あるし(笑)。そこまでしてグロがやりたいんでしょうか(笑)たった一カ所なのになくてもいいのでは?ただその個所は相当なグロです。正直言って本編からかなり浮いています。日本の配給会社の判断でそのシーンをカットしたんですがその判断は正しいと自分は思っています。ただ無理にカットしたせいでシーンとシーンの繋がりが多少不自然になっています。監督って本当にグロが好きなんですね(笑)
おそらく会社からもとやかく言われたんでしょう。今までとは違う要素を入れろとかグロを極力少なめにするようにとか。あのグロシーンは監督の意思表示なんでしょう。
監督のこれまでの作品にはもう一つ共通することがあります。それは主人公に感情移入しずらいこと。言ってみれば、かなり性格が悪いんです。基本的に自分のことしか考えていない。まあ自分の置かれてる状況を考えるとそれもしかたないことだとは思いますが。しかしそれでも見てて腹が立ちます(笑)でも最後の最後で自身が犠牲になることで弱者を救うんですけど。まあ究極の選択ですね、どうしようもない人間が追いつめられた末に最後に決意する。その選択のしように本来の人間らしさがあるのではないかと思います。初めから使命感のあるヒーローなんて現実にはなかなかいません。それを監督は描きたいのでしょう。
そういった描写は『チャッピー』にも見られます。悪い人間なんだけど最後には良き選択をするって言うね。その描写がこれまでの作品以上に胸を打ちます。悪い人間であるけど単に頭が悪いっていうか(笑)けっこう愛すべきキャラではあります。しかしそんな嫌なやつらの複雑な心理なんて一般の観客は見てて楽しいはずがありません。そこで生まれたのがチャッピーと言う主人公でした。生まれてまもなく正義と悪の区別もつかない赤子のようなチャッピーに観客は純粋に感情移入したのでした。
あと監督の作品には追う者と追われる者といった関係性も描かれます。作品で描かれる本当に悪い者はその追う側の方です。『チャッピー』ではそれをヒュー・ジャックマンが演じます。今までに演じた事の無い役柄は必見です。
あともう一つ。『第九地区』が優れていたと言われる理由にエンディングの余韻があります。その後はどうなるのか分からない、もしかしたらハッピーエンドかもしれないしそうでないかもしれない、そんな観客の想像に委ねるラストが『第九地区』の素晴らしいところでした。
『チャッピー』ではそんなエンディングが再び描かれます。人類の未来を問うたラストになっており、そこには希望と恐怖が潜んでいます。自分はこのエンディングには驚かされました。意思を持ったロボットと彼を取り巻く人間達との家族の映画だと思っていたものがこんなにも壮大な結末になるとは。
今までの監督のキャリアの中でも一番のできの映画ですが(一般受けもしやすいという意味も込めて)、しかし興行面では、やはりなかなか思うようにいかなかったようです。評価は真っ二つですね。どうも以前のスタイルが好きだった人間が今回の作品を批判しているように見受けられます。
今後はどのような作品を作っていくのか気になるところです。しかし決まりました、次の作品は監督の念願である『エイリアン』の新作になります。しかも監督が愛してやまないと公言する2の続編として。ほとんど自分の趣味として暖めていた企画が20世紀FOXに認められてトントン拍子で製作が決まったようです。趣味と言いつつイラストなどの詳細な資料が完璧に揃えられていた状態でしたからそれに会社も感服したのでしょう。作品でずっとコンビを組んで来たシガニー・ウィバーの後押しもあったと思うし。
そんなわけで、当分は監督の趣味に我々はつき合う事になりそうです。
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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

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映画レビューから最新作の情報配信まで、映画に関する面白いことなら何でも書いちゃおうといったブログです。また映画フィギュアの紹介とそれを使ったコント劇も作っています。なぜか真面目な話が作れません(笑)と言うか、お笑いのほうが作ってて面白いし。
読んでくれた人に笑って楽しんでもらえる、そんなブログを目指しています。たまには真面目なレビューもするよ(笑)

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